成仏って、何? プロの葬儀屋さんが本気で考えてみた

皆様、こんにちは
相模原市の葬儀社・神奈川福祉葬祭(葬儀のかなふく)の鈴木です。
お葬式の現場で、よく耳にする言葉があります。
「これで、おじいちゃんも成仏できるね」
「成仏して、天国で見守ってね」
なんとなく「亡くなった後のゴール」のようなイメージで使われていますが、皆様、ぶっちゃけ「成仏」って何だか分かりますか?
実はこの言葉、使い方を一歩間違えると、ご遺族を傷つける「凶器」にもなれば、宗教的な「脅し」に使われてしまうこともあるんです。
今日は、この成仏について、業界20年のかなふく鈴木が、現場で感じる「本当の成仏」についてお話しさせていただきます
■成仏の意味をおさらい
まずここで、「成仏」という言葉について少し整理しておきましょう。 むずかしく考えられがちな言葉ですが、大きく分けると2つの意味があります。
・修行のゴールとしての成仏
生きている間に修行をして「仏」を目指す、本来の教え。
・亡くなった方への成仏
死後の魂が安らかであってほしいという「救済」の願い。
そもそも「成仏」とは、文字通り「仏に成る」ということ。
では、その「仏」とは一体何なのか。それは、すべての悩みや苦しみから解き放たれ、何ものにも動じない、絶対的な平穏を得た境地のことです。いわば、「究極の安らぎの状態」ですね。
もともと仏教は、「生きながらにして、その穏やかな境地を目指しましょう」という教えです。それが時代を経て「亡くなった人も、死後の苦しみに苛まれることなく穏やかであってほしい」という切実な願いと結びつきました。
大切な人を想うその優しい気持ちがしきたりとなり、今私たちが口にする「死者の成仏」という考え方が生まれてきたのでしょう。

■浮かばれないなんて、他人が言うことじゃない!
少し前に、SNSの「X(エックス)」で、「お葬式をしないと成仏できない」という投稿が、一部の界隈で注目され、物議を醸しました。
また、たまに親戚や近所の人からこんなことを言われちゃったという相談を受けることがあります。
「そんな葬儀じゃ、仏様が浮かばれないよ」
「成仏できなくて、この世をさまよっちゃうよ」
……あのね、余計なお世話です(笑)。
故人様が浮かばれるかどうか、成仏できるかどうか。それを他人が勝手に決めつけて、ご遺族に不安を植え付けるなんて、そんなの「言葉の暴力」でしかありません。
厳しい言い方をあえてするなら、そんな心無い言葉を投げる人こそ、心がささくれ立っていて「成仏(心の平安)」から遠いところにいるんじゃないか、と思ってしまいます。
古くから「死後に地獄へ堕ちる」とか「成仏できずに祟る」といった話は、宗教的な教えや戒め、時には「お布施をたくさん出させるための脅し」として使われてきた側面もあると言われています。
でも、今の時代にそんな「恐怖」でお別れを語るのは、もう終わりにしませんか
■成仏のプロセスはあなたの心が癒えていく道のり
ここで少し、日本人が昔から守ってきた「四十九日」や「三十三回忌」という法事の意味を、別の角度から見つめてみましょう。
古来、日本人は四十九日をもって故人を「仏」として送り出し、三十三年の歳月をかけてその供養を完成させてきました。
実はこれ、単なる宗教儀式ではなく、「残された家族が、心の平穏を取り戻していくプロセス」と見事に重なり合っているんです。
大切な人を亡くした直後、私たちの心は激しい悲しみ(グリーフ)の嵐の中にいます。そこから時間をかけて、少しずつ悲しみが静まり、心が清められ、何年もかけてようやく「死」という事実を受け入れていく……。
そう、故人が時間をかけて「仏」となり、やがて「神」のような存在へ昇華していく過程は、私たちの心が癒えていく道のりそのものなんです。
だとすれば、故人が成仏したかしないかというのは、「あれをしたから成仏できた」「これをしなかったから成仏できない」という外部の理屈で決まるものではありません。
成仏とは、突き詰めれば、亡き人を想う「あなたの心のあり方」なんです。
自分が悲しくて震えている時は、故人もまた悲しんでいるように感じる。
自分が辛くて前を向けない時は、故人もまた足踏みしているように感じる。 なぜなら、あなたと故人は、今も深いところで繋がっている「一つ」の存在だからです。
だからこそ、あなたが少しずつ前を向き、この世界を穏やかに生きていけるようになった時こそ、故人もまた「あの世」で平穏な境地、つまり本当の意味での「成仏」をされているのだと私は思うんです。
日本人が大昔からお葬式や法事を大切にしてきたのは、こうした儀式を通じて自分の心と向き合い、自分自身が「穏やかな境地」になるためです。
あなたが穏やかになれたとき、故人もまた成仏している。 これこそが、私たちが祈り続けてきたことの本質ではないでしょうか。

【おわりに】
「成仏」という言葉に、怯える必要はありません。
それは誰かを脅す道具ではなく、残された私たちが前を向くためのひとつの目標です。
大切なのは形ではなく、あなたの心の状態です。「これで安心してくれるはずだ」と、あなた自身が確信できるお別れをすること。それこそが、何よりの供養だと私は信じています。
もし、周りの言葉に惑わされたり不安になったりしたときは、いつでも私、鈴木に会いに来てください。
「大丈夫、想いはちゃんと届いていますよ」 そう言って背中を支えるのが、僕たち葬儀屋さんの本当の仕事です。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
供養のご不安、どんな些細なことでもお聞かせください。
【フリーダイヤル 0120-82-0333】
葬儀のかなふく(株式会社神奈川福祉葬祭)
代表取締役 鈴木 隆

